フラワーランドスケープデザイン 地形のマジック

こんにちは。TONZAKOデザインの松崎です。

植栽のポイント

花を植栽するとき、あなたは何を大切にしますか?
色彩の組み合わせ? 香りの組み合わせ? 生育の基盤となる土壌? 高さや葉、花の表情などの調和とメリハリ? 色彩の組み合わせ?
色々な大切なポイントがあると思いますが、僕は地形のアンジュレーションが大切なのではないかと考えています。

この花壇は、イングリッシュボーダーミックスのデザイン手法で植栽したものですが、この背景には、花壇の奥行きの何倍もある芝生広場が広がっています。
花の存在を大きくするために、観覧空間から芝生広場に向かって人の目線程度まで山を盛り上げてます。
この山の盛り上がりで、人の目線は背景の芝生広場を別世界のものであると感じます。
広がり感のある背景として認識します。
しかも、人の目線にとって、登り勾配の斜面は、そこにある存在を認識しやすい空間となります。

足立美術館の庭園

写真 出典:足立美術館ホームページ

この写真は、足立美術館の庭園です。庭園が観覧側から登り勾配で、奥に行くほど高くなってます。松林の向こうには、道路や水田が広がっています。こうした風景は、隠され、その奥に樹林と滝が見えます。
松林までの景観は、自分がいる場所と連続した一体的な空間として認識され、その奥の樹林は奥行き感を感じる背景と認識されると感じます。

自分がいる場所とガーデンや庭園が一体的な空間であると認識できれば、その空間への注意力は高まり、花や庭園がよく鑑賞できるようになるのではないでしょうか。
そうすると、この花壇は綺麗だな、自分が花に囲まれてるみたいのような印象を観覧者に提供できるのではないでしょうか。

地形のアンジュレーションとフラワーランドスケープの組み合わせは、その表現において無限の可能性を持っていると考えます。
今後も、どんなフラワーランドスケープが創造できるか楽しみです。

Written by 松崎