狸が鳴く

生の狸って、みたことありますか?
よく見てると野生の狸は色々なところに潜んでいるようです。

うちの近くでは、夜に車のヘッドライトに照らされて,道路の路肩を走って逃げる姿がよく目撃されます。

また、そんな狸にとってはリスキーな環境にさらされているので,朝には路上に轢死体が転がっていることもあります。親子や夫婦で連れ立って転がっていたりします。(これは生とはいえないかもしれませんが)

静かな夜にボーっとしていると、山や河原のほうから色んな声が聞こえてきます。

字に表すと
「ボン」という犬がむせたような声、
「ギャー」という赤ん坊のような泣き声、
「キャンキャーン」という高い声は、鹿の声でしょうか。

声だけが聞こえてくるものに、見たことのある動物のうちのどれの声だろうと想像してみると、夜が深まるような気がしてきます。

また、生で見ると静かに動いている哺乳類たち(そして爬虫類や昆虫や植物たち)の声を 想像してみると、「生きている」ことの困難と複雑が感じられるようです。

夜の色んな声の中に、今度は狸の声を探してみようと思います。