この事業のコンセプトは?
このお店のコンセプトは?
この商品のコンセプトは?
ビジネスで何かを生み出す時には喧々諤々とした議論の中で「コンセプト」という言葉が飛び交います。
でもこの言葉、何となくわかったようでわからないモヤモヤ感があります。
ビジネス書やいろいろなWEBサイトに“コンセプトとは”について解説した記事がありますが、自分として一番しっくりくるのは
「存在意義」
になります。
オリンピックは別名「平和の祭典」と呼ばれます。
競技種目は時代とともに変わっていますが、オリンピックは開催され続けています。
金メダリストには賞賛が贈られますが、あくまでもスポーツという手段で平和な世界を作るんだという「存在意義」が明確ですので、敗者含めたすべての参加者にエールが贈られるのだと思います。
何かを始めることは情報や技術、そして必要な資金があればそんなに難しいことではないでしょう。人工知能やロボット技術、ICT技術が進んでいく中で何かを始めることに対するハードルは益々下がっていくと思います。
流行っているのでやってみよう!これは売れそうなので作ってみよう!とついつい目の前のことだけを考えてやってしまうことがあります。
でもやはりそれを継続するためにはこうしたテクノロジーや思い付きだけでは難しいと思います。たまたまヒットすることもあるかもしれませんが長続きさせることはとても大変です。
その時に必要なのは、やはり「コンセプト」=「存在意義」になります。
それも自己満足ではなく、誰かが認めてくれるコンセプト。
“誰も”がではなくこの“誰か”がターゲットとなります。
時代とともに流行り廃りがありますし、価値観も変わっていきます。
こうした時代の流れに乗り遅れないようにすることはとても大切です。
でも自分たちの「存在意義」を明確にし「誰かのために必要とされることをする」という根本からぶれてしまうと長く続けることができません。
オリンピックで一番好きな場面は閉会式の入場行進です。
この場面こそがオリンピックの「存在意義」のような気がします。
Written by 小森